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ボスポラス海峡 黒海の出入口を一つの国が見守る

トルコ最大の都市イスタンブールは、ボスポラス海峡をはさんで、ヨーロッパ側とアジア側にまたがっています。長さは約30キロ、いちばん狭いところでは幅が約700メートルしかありません。フェリーに乗れば、数十分で大陸を渡れます。

黒海から外へ出る、ただ一つの道

黒海に面する国々の船が地中海へ出るには、ボスポラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡を順に通るしかありません。この海の道全体が、トルコの領土の中を通っています。

黒海に面しているのは、トルコのほか、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージアです。穀物やエネルギーを運ぶ船にとって、この海峡は欠かせない通り道です。

通り方を決める「モントルー条約」

海峡の通り方は、1936年に結ばれたモントルー条約で決められています。

  • 平時には、商船は国籍を問わず自由に通れる
  • 軍艦の通航には、艦の大きさや滞在の日数などに制限がある
  • 黒海に面していない国の軍艦には、より厳しい制限がある

2022年には、トルコがこの条約に基づき、戦争の当事国の軍艦の通航を制限しました。90年近く前の取り決めが、今も実際に使われています。

地図を見るときのヒント

アプリの地図で、トルコとロシアの位置を見比べてみてください。ロシアの黒海沿岸の港から地中海へ出るには、必ずトルコの海峡を通ることになります。地形が国どうしの関係を形づくっている例の一つです。

小方 俊也
合同会社カイザーコンサルティング 代表社員。プロフィール